書店営業

書店営業で売り上げを伸ばすやり方とマナーを元大手出版社営業が解説!

出版業界の売り上げが20年以上連続で落ち続ける中、

重要性が増すのが書店への営業です。

一冊でも多く売れるよう、出版社の営業部や販売部だけでなく、

編集者も書店営業をするようになりました。

ですが、書店営業を効果的に行い売り上げを伸ばす方法と、

マナーについてはあまり出版社内で語られていません。

それは、出版業界が返品ありきでシビアさが足りないとということにも

起因しています。

書店に行って書店員と話して注文をもらってくればいいんでしょ、

といった短絡的な考えが横行しているのです。

元大手出版社の営業が、書店営業のやり方とマナーについて書きます。





書店営業のやり方

書店営業の入り口でよく語られるのが、書店員にアポを取る必要があるかどうかです。

書店員によっては、アポを取ってこない営業とは合わない、という人もます。

会社の方針として、そのアポが必要な書店員と会わないといけないという

場合以外は、その書店員には会わないでいいでしょう。

(アポは必要ないという書店員がほとんどです。客商売なので

アポで時間を決めても会えない場合があるからです)

なぜかというと、書店営業は数をこなしてなんぼの世界だからです。

日本で一番有名で、売り上げの大きな書店は紀伊國屋書店新宿本店ですが、

このお店ですらシェアは1%もありません。(新刊の話であって、既刊はまた別です)

つまり、ひとつの書店でアポが必要で、そのことによって一日に訪問できる

書店数が減ってしまうのなら、その書店は外した方がより多く営業ができるのです。

売り上げを伸ばすためには?

売り上げを伸ばすためには、「断られない営業」が必要です。

先述しましたが、出版業界は返品が可能です。書店員が疑問に思わないPRをすれば、

注文は基本的にはもらえるのです。

その為に必要なのは「注文書」と「POSデータ」です。

注文書で書店員を納得させる方法

注文書には、書店員が注文せざるを得なくなるために、3つの売り文句が必要です。

例えば、

1、新聞広告を出します

2、今まで○○書店で△△冊売れています(売れているTOP5の書店ぐらいでいいです)

3、報奨金が付きます

といった内容です。

新聞広告も報奨金も無い、といった場合(そういう本の方が多いですが)、

かなり売れている本以外は知恵を絞らなければなりません。

書店員から「陳列したい」と思ってもらえるようにしなければならないのです。

そこで考えられるのが、主にいかの3点になります。

・過去に売れた類書との比較

・他の書店で大きく陳列している写真

・魅力的なPOP

その他には、出版社が売れると思っている理由を注文書に書きます。

・この本の編集者は過去に10万部のベストセラーを作っていて、この本をイチ押ししています

・著名人がブログでこの本を絶賛しています

・営業メンバー全員がこの本をイチ押ししています

これらの理由は正直なところかなりきつい売り文句ですが、熱意が伝わります。

熱意で注文がもらえるのも、書店営業の楽しいところです。

POSデータは必ず持ち歩きましょう

注文書とともに必要なのが、その本や類書のPOSデータです。

注文書にはスペース的なこともあり、詳細なPOSデータを記載することができません。

ある程度売れている本を売り込む場合、POSデータは強力な武器になります。

書店員は、自分のところでその本が何冊売れていて、ライバルと考えている

書店では何冊売れているのか? 売り逃していないか? ということを気にするのです。

例えば紀伊國屋書店の新宿本店だと、ライバルは紀伊國屋書店の梅田本店です。

梅田本店で100冊売れているのに、新宿本店で50冊しか売れていないとなると、問題なのです。

また、ビジネス書が最も売れる丸善丸の内本店で100冊売れていたら、

自分の書店は○○冊ぐらい売れるな、という基準を書店員は持っているのです。

まだあまり売れていない本の場合は、類書のPOSデータを持っていましょう。

小説の場合だと、その作家の過去の本のPOSデータです。

前作が10冊売れていたのに5冊しか入荷していなかった。

それならまずは追加で5冊注文しよう、と書店員が考えてくれます。

ビジネス書等で著者の前作がない場合は、同じテーマの本のPOSにしましょう。

書店営業のマナーと盲点

大前提のマナーとして、お客様の邪魔をしないということです。

営業したい書店員がお客様と話をしているとします。

そのお客様の後ろに立ち、話す順番を待つようなことはやめましょう。

お客様をあせらせてしまいますし、書店員からの心証がかなり悪いです。

待つ場合は、少し離れていましょう。

あとよく言われるのが、混んでいる時間は避けるということです。

お昼休みの12時~13時の間、仕事が終わる17時以降とかです。

ただ、この時間帯も、盲目的に信じるのはやめましょう。

例えばショッピングモールの中にある書店です。書店ランキングも

上位にあるので、上記の時間を避けた方がいいと思いがちです。

実際にその書店に行ってみると、平日は全ての時間帯でけっこう閑散として

いることもあるのです。売り上げは休日に稼いでいたのです。

それがわかれば、自分の都合に合わせて営業に行けて効率が上がります。

まとめ

・書店営業は数をこなしてなんぼの世界

・アポが必要な書店は、できるだけ避けて効率よく営業しましょう

・注文書とPOSは必須

・訪店の時間帯は常識にとらわれず、書店のタイプで見極めましょう