相撲をNHKやスポーツニュースで観ていると、
必ず目に入るのが「永谷園」の懸賞幕です。
横綱や大関の取り組み、千秋楽の優勝がかかった取り組みでは
土俵の周りを懸賞幕が何本もまわります。
なぜ永谷園が懸賞幕を出すのか?
テレビCMに力士を採用していますが、誰がこれまでに出たのか?
追っていきます。
目次
永谷園が相撲を応援する理由

永谷園の歴史は、江戸時代に京都煎茶の製法を
開発したときにまでさかのぼります。
昭和27年(1952年)、10代目・永谷嘉男の時代に「お茶漬け海苔」を
発売したことをきっかけに、「永谷園」を創業しました。
そして、相撲の東関部屋の後援をしていたことから、
平成12年(2000年)の夏場所から懸賞を出し始めたのです。
思っていたより最近からですよね。
永谷園が出す懸賞幕の本数
懸賞幕をどれだけ出すのかは、企業によって全く異なります。
ただ条件があり、1日1本は最低出すことです。
つまり、1場所15本以上が必要になってきます。
永谷園はある場所で、231本出したことがあります。
平均して一日15本は懸賞幕を出していることになります。
永谷園の懸賞幕は全体の何%か?
永谷園が231本の懸賞幕を出した場所では、
全体では883本でした。
つまり、26%、懸賞幕の1/4以上が永谷園なのです。
相撲協会にとって最大のスポンサーなのです。
永谷園が懸賞幕にかける金額
懸賞幕の金額は相撲協会によって決められています。
1本62,000円です。
勝った力士が56,700円を受け取り、相撲協会は残りの5,300円です。
相撲協会の取り分は8.5%。
思ったより力士に多く分配されています。
永谷園が231本の懸賞幕をかけた場所の総額は、
1,432万円となります。
永谷園の名前があれだけテレビで放映されることを考えると、
テレビCMと比較して割安かもしれません。
永谷園が懸賞幕の本数を減らした理由
これだけ相撲に貢献している永谷園ですが、
懸賞幕の本数を一気に半分近く減らした時がありました。
それは、2008年ごろの大麻事件です。
なんと4名の力士が大麻を使用していたとして、解雇されています。
永谷園としては自社のイメージの悪化を避けたいところですが、
それでも懸賞幕を出し続けたのは、相撲を応援する気持ちが強いのでしょう。
永谷園が懸賞幕を出す力士と、テレビCMに出演の力士
永谷園のCMと力士、これは定番になっています。
ユニークな人柄で人気だった高見盛関(現・振分親方)が
CMに出演していた時は、毎日の取り組みごとに
5本の懸賞幕を出していました。
この5本という本数は、「一取組につき同じ会社は最大5本までしか
出せない」という規定があるので、最大の本数となります。
CMに出演していた力士は、
・高見山大五郎(最高位・東関脇)1978年~1984年
・高見盛精彦(最高位・東小結)2003年~2012年、2013年~
・遠藤聖大(最高位・西小結)2013年~
・照ノ富士春雄(最高位・東大関)2015年~
の4名です。あれ? もっと出てなかったっけ? と思う方も
いると思いますが、これだけなんです。
それほど永谷園と相撲が結びついている印象が強いのでしょう。
まとめ
・永谷園が懸賞幕を出したのは、相撲部屋を後援していたから
・永谷園の懸賞幕のシェアは26%のときも
・過去4名の力士がCMに出演している